インドのおまわりさん




インドのお巡りさんはとっても迫力があります。
それは、市民を虐待・・、いや、死守する為に必要なのです。



僕がリキシャーで移動しようと思ったときの事です。

向かいから走ってきたリキシャーのおっちゃんを呼び止める為に
手を高く挙げていました。


すると、向かいの車線を走っていたおっちゃんが気づいてくれ、Uターンをしてこっちに向かって来てくれました。

前に停まってくれたので乗ろうとすると・・・。

ここはどうやら駐停車禁止の場所だったらしく・・・。

お巡りさんがやってきました・・・。

そして、手に持っていた長くて太い棒で、
リキシャーのおっちゃんの足の甲めがけて




ドスッ!


ドスッ!!


ドスッ!!!






3発、思いっきり突いたのです。

貧しいリキシャーのおっちゃんたちは1月と言うのに、素足にサンダルです。

お巡りさんは一番痛い裸足の足の甲をわざと狙ったのです。

僕は、おもわずこの光景から目をそむけてしまいました。




ひ、ひどすぎる・・・。




呼んだのは僕だから、僕を注意すれば
いいはずなのに・・・。





なぜ・・・!?




おっちゃんは慌ててリキシャーをこぎ始めて逃げました。

僕はおっちゃんにとっても申し訳ない気持ちになりました。
僕も走っておっちゃんを追いかけましたが、
残念ながら間に合いませんでした・・・。

この事件の後も、あの棒で叩かれるリキシャーを幾度となく
目撃しました。

インドではこんな風景が日常チャイ飯事なのです。
強いものが弱いものをいじめる。
それは差別社会(カースト制度)の常なのです。

そして、その先陣を切って頑張ってるのが
お巡りさんではないでしょうか・・。



こんなお巡りさん達には志高いスローガンがあります。
パトカーの側面に、でっかくプリントされているのです。


それは、





WITH YOU


FOR
 YOU


DELI  POLICE



あなたと一緒に


あなたの為に


デリー警察





これを見たとき一瞬目を疑いました。

一体この2人称のYOUって誰のことなのでしょうか・・・?


しばらく考えてみたのですが、どー考えたって思い当たる節がありません。




そして、ふとひらめいたのです。

あれは、きっとプリントミスだったに違いありません。





本当にプリントしたかったのは、これに違いありません。







WITHOUT YOU



FORGET YOU



DELI  POLICE







あなた無し


あなたを
忘れて



デリー警察











インドのおまわりさん 終