題 オーストラリア留学   投稿者 荒ちゃん さん



 ちょうどシドニーオリンピックが行われてた2000年8月に俺は大学の講義の一環でオーストラリアにホームステイをした。

俺にとっては、
初海外だった。


出発前には
大学の代表という事で行くので、テーブルマナーやベットメーキングをしっ かりと行わなければならないという事で、教授の友人【芦屋の金持ち マダムの店】で、西洋マナーをみっちり3時間も教え込まれた。

初海外旅行の上、日本の心でさえわかっていない俺にはかなり苦痛な
3時間だった。  

そして、「どんなホストファミリーやろ?」と期待しながらメルボルンに向かった。
俺は、【エサカーダさん一家】にお世話になる事になった。おじさんもおばさんも、とてもいい人達で、娘さんも息子さんもとてもかわいかった。
日本の話や自己紹介をして数時間後、待ちに待った、そして、緊張の
夕食の時間になった。


「 さ〜!
芦屋のマダムに教えてもらったマナーを見せるところや! 」

と思って
気合い入れて待っていると出てきた料理はお米とカ レーのようなもの。

「あっ!?スプーンをつかえばいいんや。」

と、思い

「スプーンありますか?」


とエサカーダさんに聞くと




「手を使うんだ。左はお尻を拭く手とされて右手だけで・・」



この家は
スリランカからの移民の一家だった。

そして、俺は
芦屋マダムとの苦痛の三時間を心の中へと、そっとしまっておいた・・・。


それにしても、和の心もわからず、欧米の心もわからず、いきなりスリランカの心に触れた有意義な一ケ月だった。







題  フランスで職務質問    投稿者 直也 さん



俺の大学のフランス語のクラスメートがフランスのディジョンに留学していた。

その友達に会いに行った時のこと。

ある晩、その連れと3人で夜の町をプラプラ、タバコをプカプカ歩いていた。

すると、その姿を見た
警官が何か話し掛けてきた。

どうやら、この
タバコをマリファナと疑っているようだ。

残念ながら、マリファナではないタバコをチェックし終えると、警官はさらに、俺たちの
ボディーチェックまでも始めだした。

ズボンのポケットの前、後ろを、パンパンと手で払い、

さらには、腹にも何か隠していないか、パンパンと払いチェックしてきた。

次に、連れがチェックされ始めた。

ズボンのポケット、前、後ろを調べ終えた警官は、上半身をチェックしようとした。

連れは、
Tシャツの上にシャツを羽織っていたので、そのシャツを観音式扉風に両手で、パッと開いた。


Tシャツに書かれた文字が見えた。

















FUCK THE POLICE!







「えぇぇーーーっ!!」







焦って、その警官を見ると、



苦笑・・・・。



そして、何も無いのを確認すると、消えて行った。












題  ローマンチック ローマ
   投稿者 直也さん





真実の口

トレビの泉

コロッセオ・・・・



ローマの町並みのせいで、彼はすでにいつもより大胆になっていたのかもしれない・・・

K(アメリカ編1登場)と海外を一緒に旅行したのは、このイタリアの旅がはじめてだった。
もちろん貧乏旅行なので、ローマに着くと早々に安宿を探し、荷物を置いて観光にでかけた。
旅に慣れているKはガイドブック片手に観光する場所を手際よく決めてくれた。

ドミトリーにいたオーストラリア人にも気さくに英語で話しかけるKの背中がいつもより大きく見えたのを覚えている。



俺 「K!すげーな。」



K 「えっ!?何が?そんなことよりバールでカプチーノ飲もーぜ!」





天然でブサイクキャラのKの口からバールでカプチーノ・・・。俺は改めて自分がローマの地に立っている事を再認識出来た。


今日のKは、天然でブサイクキャラとは思えないほど、ローマの町並みを背に彼は輝いていたのだ。

俺達は、いつもよりテンション高めでイタリア人がそうするように、大きなジェスチャーで話し、笑い、そして街中を歩いた。


そして、訪れたコロッセオでひとりの日本人女性が目に入った。

年上の落ち着いた感じの関東の女性。
Kは、その女性に向かって歩いて行き、急に


K  「よかったら、写真とりましょうか?」


女性「え!?あ・・・はい・・・」



半ば強引に彼女のカメラを奪い取り、写真を撮り始めた。


・・・・今日のKかっこええなぁ・・・


いつもは心の中でブサイクと小馬鹿にしている俺でさえ、この時ばかりは、いつになく強引なKをかっこいいと錯覚してしまった。


彼女は、Kの強引な接触にも嫌な顔せず、接してくれていた。
俺たちは、少し一緒に観光地を回ることになった。

観光が終わると、Kが彼女を夕食に誘った。

正直俺は戸惑った。

俺たちは、貧乏旅行でいつもひたすらパンだけ食って生きながらえてきたのにも関わらず、今日の夕食はレストランに行くことになってしまったからだ。

すでに、観光中に沢山話をしていたので、これと言って話すこともなく、すこし気まずい雰囲気の中で食事は進んだ。

しかも、誘ったはずのKが全然話しかけずにもくもくと飯を食っている。

俺はきまづい空気に耐えられなくなり、一生懸命彼女に話しかけた。



俺  「女性一人でヨーロッパ旅行って、どーなんですかー?」


彼女「自分の好きなところいけるし、気軽でいいですよ^^」


K  「・・・・」




俺  「でも、一人旅って危なくないですか?」


彼女「今のところ、危ない目には遭ってないですよ。」





K  「ムシャムシャムシャムシャ・・・・」






俺  「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

彼女「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・.。」













・・・って、K!しゃべれや!
  
  お前が誘ったんやろ!!!・・・








心の中で俺はそう吐き捨てた。

だが、その後も必死に話しかけ続けた。



俺  「イタリア人にナンパとかされませんでした。」


彼女「いやー^^されてないですよーーー。直也さんとKさんはなんか危ない目に遭いました??」


俺  「いや、俺達はこんな小汚い男2人連れなんで大丈夫ですよ。

   なぁ!K!」


K  「うん・・・」


酒を飲んでるせいもあってか、よく見るとKの目が少しすわっていた。

そして、Kはナイフとフォークを動かすのをやめ、ゆっくりと話始めた。






K  「でも、イタリアは泥棒が多いから気をつけてくださいね・・・・」








彼女「え!?そうなんですか??」





K  「はい。今もアナタの目の前にいますよ・・・・・・・・・・・・・。」





俺・彼女
「えっ!!!???」




彼女も俺も驚きを隠せなかった。

このテーブルの周りに怪しげな奴がいるわけでもなく、また夕食どきのこの大勢の客の中から誰が怪しい奴かをKに見分けられるはずもない。


Kがいったい何を言っているのか、さっぱり理解出来なかった。




俺と彼女は、じっとKの次の発言を待った。







そして・・・Kがおもむろにつぶやいた・・・。


















K  「俺という
"恋泥棒がね!!」








俺・彼女
「・・え、えっ・・・!?」





















    ,ー^ヽv'ー= ̄Z
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   ∠;:::::::::::::::;ヘ∧、;::::::\
  ∠;::::::::::::;v' ´` ´`ヘ;::;ゝ
   f⌒ヽ;::;/  (・) (・)、|/
   ヽ`  V " (    )
    7      `ー−´ヽ    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   (     ー―一  ) < 
   アナタの心を盗みにきました
     ヽ、_____ ノ   \___________
         K

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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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ローマは、どんなブサイクも夢見るドリームシティ。



ローマは、どんなブサイクにも陽のあたるサンシャインシティ。



ローマは、どんなブサイクの言葉も甘くするストロベリーシティ。





      VIVA! 

      ROMA!



      VIVA! 

    BUSAIKU!



     AMORE!!

      ROMA!!


     A
MORE!!

        K  !!






Re:ローマンチックローマ   投稿者  K さん




ローマ・・・。

それは人の心を惑わす場所。【前述済み・・・(涙)】

イタリアに直也と旅行した時のお話。




歴史深き土地・ローマ

ラテンの匂いのする場所・ナポリ

世界一小さい都市・バチカン

冷静と情熱の街・フィレンツェ

水の都・ベニス

与えられた10日という日程では、廻りつくせない程の魅力で溢れる国・ イタリアに22歳の僕たちは降り立った。


旅のスタートは、 ぼんじょ〜るの  ローマ。



コロッセオ。

トレビの泉。

真実の口。


教科書でみた整理整頓された綺麗な写真からは伝わらなかった熱い感動が僕たちを包み込んだ。


しかし、僕達はこのローマでそれ以上に心を魅了するものに出会ってしまったのだ。


それは日本人の経営するホテルにあった




「ナニワ金融道」全19巻



を筆頭とする本棚に並ぶ漫画達。



もともと10日しかないうちの2日をゆうに奪うほどの勢いを持っていた。


って言うか、実際に奪っていった。

この旅の5分の1の2日間を・・・。




1日中、部屋でその漫画を読みあさった。
夜はその中の面白いフレーズを言い合って笑った。


そして2日目の夜に気づいた。













「ちがーーーう!





 
いかん!






 
いかん!!





 
いかん!!!



 
こんな事してたらほんまもんのローマの休日になってしまうやん・・・。



こんなことは日本でもできる。

って言うか、ニートや。 」






やっと我に返り、僕と直也は漫画の夢から醒め、旅をする決心をした。
二人で地球の歩き方を見て、討論。

そして決まった次のシティ。





ナポリ!!





「青の洞窟をみよう!!」



「本場のナポリタン食べよう!!」




この言葉がなまりきった僕たちの心と体を動かした。


寝床に入った僕は、明日から始まる新たな旅を前に・・・、

2日間の時間の使い方への猛省とこれから広がる新しい世界に・・・、

自分の気持ちを抑えられずに・・・・

眠りについた・・・










トントン・トントン・・・




僕の心の声「ん?」




トントン・トントン・・・





僕の心の声「ん?ん?」




「なぁ、なぁ。」



「え?」


と振り向いた時、2時間前に旅の決意を固く交わした親友・直也の顔が目の前に迫っていた。







「うわっ!どうしたん?」







直也「あのー、あれから色々考えたんやけど・・・・。」


  「うん。」







直也「ナポリ、危ないらしい・・・。」


僕  「え?」






直也「青の洞窟も、恋人同士でいくみたいや・・・」


僕  「うん・・・」





直也「しかも、ナポリタンってナポリ発祥じゃないらしい・・・」


僕  「うん・・・・・だから何??」
























直也「だから、ナポリ行った事にしようぜ!!」














行った事・・・??



なんの為に???
















直也「俺・・・・近くにナポリ風レストラン見つけてきた・・・。」


僕  「・・・うん」






直也「俺もお前もグルメちゃうし、そこでも十分ナポリ感じれるやろ・・・?」


僕  「ま・・まぁ・・・」










直也「だから、明日、ナポリ行かずに・・・・」




僕の心の声
「・・ま・まさか・・・」











直也
「漫画読もうぜ!!」












 「キャァーーー!!

  悪魔のささやき〜!!
























そして、次の日、漫画を読んで、夕食をナポリ風レストランで食している
2人のジャップが誕生した・・・。




このネタのハイライトをご覧下さい。
















「ナポリ行った事にしようぜ!!」